当たり牌がやってくるかもしれない槍槓

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加槓だけチャンスがある槍槓

麻雀の中でカンをするのは、自分にプラスになるだけではありません。
さまざまな相手にプラスになるのは、カンをするという行為がつながっています。
そのひとつが、加槓のときに発生する槍槓という役がポイントです。
この役があることは忘れられていることもありますし、レアな役ではありますが、重要な意味を持つことを忘れてはいけません。
シンプルな役なのであって、わかりにくいわけではないため、チャンスを見逃さないことが大切です。

槍槓の成立条件は、テンパイしていることが最低条件です。
このときの当たり牌を加槓したときにだけ発生するのが槍槓となります。
そのため、前提条件は当たり牌がポンされていることが要求される役です。
ポンされている刻子に手配の中やツモってきた1枚プラスするのが加槓ですが、このときだけ上がれます。
流れとしては、カンを宣言したときになるため、カンは成立しません。
成立していないことになるため、カンドラがプラスされることもなくなります。
ほかの暗槓や大明槓(他家が捨て牌をカンすること)では上がることができません。
条件としてはかなり厳しいことになりますが、最後までチャンスを逃さないことでやってくるといえます。

上がり放棄とフリテンの扱い

麻雀で大事な役である槍槓は、上がれるということが問題にもなります。
麻雀にはフリテンというルールがありますが、上がり牌を見逃してしまえば、意識しているかどうかに関わらず上がり牌を見逃したフリテンです。
リーチしていない場合には、フリテンとなっても同順内でなければ問題はありません。
一巡すれば解消されるため、そこまで大きな問題とならないですが、問題はリーチしているときです。
このリーチ後の見逃しは、フリテンの状態が常に続くことになります。
ロンすることができないことになりますが、フリテンの状態を禁止されている場合、ツモることもできません。
上がり放棄の状態になるため上がれませんが、そのまま流れてしまってもチョンボ扱いです。
もちろん、上がりを宣言してもチョンボになってしまいます。
槍槓を知らずに見逃しただけでも、これだけ大きな損害を被ることになるでしょう。
この辺りのルールは、事前確認が必要です。
ルール上、フリテンリーチが認められていれば、チョンボにはなりません。
見逃したとしてもツモることもできるのですから、大きな違いです。

国士無双の暗槓とカンをするリスク

槍槓にもローカルルールがいろいろとありますが、確認しておかなければいけないのが国士無双に対してです。
国士無双であっても槍槓は成立しますが、ローカルで暗槓でも成立する場合があります。
4枚しかない麻雀の特性上、国士無双のチャンスを奪ってしまうためで、これが大きな違いになる例もあることを忘れてはいけません。
暗槓でも槍槓として役をカウントするところも重要です。

槍槓自体は、かなり偶然性の高い役で、狙ってできるものではありません。
逆に3枚使われている状態となるため、上がるチャンスは激減しています。
ポンされているから狙っていくというのは、あまりに愚策となるでしょう。
逆に上がり牌を想定している中でポンされてしまったとしても、あきらめなくて済むことを意味しています。
残されたチャンスはごくわずかですが、切られなかったとしても利用できることになるからです。

逆に振った側から見れば、加槓する理由があったかどうかを考えなければいけません。
なんでもカンする人がいますが、それだけチャンスをばらまいていることにつながります。
カンドラ蟻の場合には、リスクをどんどん拡大することにもなるでしょう。
本当にカンするべきか、これは当たり牌にならないかどうかも判断し、効率的な方法として使わなければいけません。
どんなに理由をつけたとしてもカンをすることが、攻撃的な麻雀ではないからです。

最後にやってくるチャンスの河底撈魚

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あきらめずに最後までテンパイした結果の役

麻雀では最後の瞬間まであきらめずにいると、思わぬボーナスがやってくることがあります。
河底撈魚もそのひとつで、麻雀の大事な役です。
その局で捨てられた最後の牌であることが条件でロンするとつく役が河底撈魚で、ボーナスあつかいともいえます。
条件はほかにありません。
山に残る最後の牌をツモり、切られた牌で上がれると河底撈魚です。

文字が違いますが、海底も最後の牌を示していることから、実は両方とも海底と呼ばれたりもします。
区別する理由が薄いためですが、単純に混同した結果です。
それでも一般的に通じるようになりました。

海底自摸と同様にカンはできない状態です。
ロンはできますが、鳴くだけに使うことはできません。
直前のリーチもできないといった条件の中で生まれてきます。
海底自摸と同様に嶺上開花との同居もできません。

いろいろなローカル役も作られてきましたが、最後まで気を抜いてはいけない役のひとつです。
油断したことで上がられることが多く、最後に自分がテンパイもしていないのにうかつに切ったことが役にプラスされてしまいます。
最終局面で読み違えるという状況自体が問題です。
捨て牌の動きも読まなければいけませんし、最後役がなくてもテンパイさせているケースもあります。
そのときでも河底撈魚で役が成立してしまうことになるでしょう。
どちらの立場にしても、最後まであきらめないことが、麻雀での最終的な勝ちにつながるポイントなのは間違いありません。

最後にやってくるチャンスをものにできるか海底自摸

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テンパイしているからこそやってくるチャンス

麻雀にはいろいろな役がありますが、海底自摸は大事な役のひとつです。
テンパイさせることが麻雀の基本のひとつの目標ですが、その結果として表れてくるのが海底自摸だからです。
海底撈月と書くこともありますが、どちらも同じです。

基本形はテンパイしていることで、最終牌でツモるだけです。
ちなみにこの最終牌を海底牌と呼んでいることから、役名も呼ばれています。
4人いる中で最後にツモる人だけに訪れるチャンスですが、大きな意味があることを忘れてはいけません。
しっかりと手を作ったものにチャンスがあり、どんな状況であってもテンパイしなければ上がることができない役です。
仮に役がなかったとしても、海底自摸で上がれますが、たまに起きるのが、海底牌直前で官をするケースです。
ワン牌に足すことになるのが海底牌となるため、嶺上開花とは共存できません。
逆に海底牌はツモっても、ワン牌に14枚残すという大前提からカンはできないため、どうやっても嶺上開花と海底自摸が共存しないことになります。

鳴いて順番が変わったときの海底自摸は考えてみなければいけない

多くのローカルルールも生み出してきた海底自摸ですが、狙って上がれる役ではありません。
麻雀の役の中でも偶然性の高い役であって、ただのツモ上がりであることも間違いない話しです。
そこで、偶然性を嫌うルールでは、成立させないことも出てきます。

考えなければいけないのは、海底牌がだれにまわるのかです。
4人のうち1人にしかチャンスはありませんが、必ずしも配牌時から決まった人というわけではありません。
鳴いてツモの順番が変わっていったとき、海底牌をツモる人が変わります。
これで海底自摸になったときには、自分が泣いたことを考えてみなければいけません。
本当にその鳴きが必要だったのか、本当は無駄なことをした結果、上がられてしまったのではないか、その責任の帰する先はどこだったのかを見ることが必要です。
気にしたら鳴けないという人もいますが、そもそも鳴かなければよかったというケースが大半です。
予定されていた流れを壊していったのですから、その人が責任をかぶるべきともいえますが、ツモっているので3人がかぶることになります。
鳴くということが、ほかの人にも影響する典型的な役ともいえるでしょう。

アニメの題材にもなる嶺上開花

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派手に決まる嶺上開花

麻雀のアニメや漫画でも取り上げられることが多い役のひとつが嶺上開花です。
かなり派手に決まる役ですが、狙っていくべきかどうかといったことも考えなければいけません。
YouTubeの配信で縛りをかけるといったことも見られますが、どういった役なのか知ると漫画も配信も楽しめます。

役の内容としては単純です。
カンをしてツモった嶺上牌で上がるだけとわかりやすさが漫画にも取り上げられるところでしょう。
珍しい役としても知られていますが、なによりも偶然性の高さがロマンのもとです。
このときのカンは暗槓でも明槓でも加槓でも構いません。
どの状況でも構わない代わりに、テンパイしていなければ嶺上開花は成立しない役です。

ただの偶然なのかそれとも狙っていくのか

嶺上開花はカンをするという前提条件があります。
カンをすればその分ドラが増えるため、有利になる可能性は当然出てきますが、よく考えなければいけません。
カンをすれば、ほかの人にドラが増えるということです。
高得点になるのか、それともほかを有利にするだけの愚策になるのかよく考えてしなければいけない役ともいえます。
特にほかの人がポンをしている条件や、暗刻を抱えているトイツ場といったことが見られるとき、カンしたことがすべてのひっくり返してしまうことも出てきます。
オーバーに見えますが、これで勝負が決まることも少なくありません。

その中で嶺上開花は、自分がテンパイしていることが条件です。
ここでとどめを刺す!といったぐらいの展開でなければ、失敗も出てきてしまいます。
それも致命的な失敗につながる例もあるため、よく考えて仕掛けなければいけません。

役の組み合わせとして、手の中に刻子が出来あがっていなければいけないため、ピンフは成立しません。
トイトイや三暗刻といった役とは相性がいいものの、条件によってはほかの役を阻害する可能性も出てきます。

そもそも4枚しかない牌をそろえなければいけません。
これだけでも難易度は上昇します。
さらに、加槓するとなれば、槍槓のリスクも発生するのを忘れてはいけません。
そもそも偶然性の高い役なのであって、非常にまれな役のひとつです。
あまりの偶然性から、ルールとして禁止している(ただのツモ上がり)にしているところも少なくありません。

この逆で槓振りといった役もあります。
ローカルの役ですが、カンをしたときに切った牌で他家が上がる役であり、これだけ1役です。
これはむやみにカンをさせないための役でもあり、偶然性で麻雀をすることを嫌うローカルルールともいえるでしょう。
それほど影響力も強い役となるため、カンをする前には、最低限聴牌する、この牌をつぶして壁にしなければいけないといった条件の下でおこなわなければいけません。

基本形として外せない一盃口

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基本として大事な一盃口

麻雀には、さまざまな基本役があります。
基本役と呼ばれるものは、組み合わせたときの相性が良く、ほかの役を引き上げてくれる役割を持つためです。
出現率の高さも際立っており、出来上がりやすく狙いやすい役になります。
面前でしか成立しないところが弱点ですが、基本形として覚えておかなければいけません。

一盃口

一盃口の基本形

成立条件は単純で、同じ組み合わせの順子を2組作るだけです。
注意点は、順子であるとみなければいけない点にあります。
七対子と組み合わせることができますが、順子としてみるため七対子とだけは一緒になりません。
そのほかの制限がないところが特徴で、頭もなんでも構いません。
実際の麻雀では、自分で手配をリーパイといって整理することになりますが、このときに間違ってしまうと見逃してしまうことがあります。

広い展開の中から期待できる

トイツとしてみることもできる一盃口は、展開の広さがメリットです。
七対子に変化していくこともありますし、さらに大きく三暗刻へと移るケースも少なくありません。
2組の一盃口が出来あがる二盃口やホンイツ、清一色にも混ざるケースもあります。
ピンフやタンヤオにも相性が良く使い勝手に優れる役です。

狙っていくポイントはいろいろとありますが、問題も少なくありません。
その中でも、待ち牌と中ぶくれの状態は十分な注意が必要です。
どちらかがくれば一盃口というケースが多くなりますが、

崩れた一盃口

崩れた一盃口

このようなかたちで終わってしまうことも出てきます。
順子のためピンフとの組み合わせでよく起きますが、これでは一盃口が不成立な状態です。
ここで、1か4がくることで成立しますが、5が来たときにどうするのかを考えます。

5萬を自模った

5萬を自模った

分解すると
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という状態です。
ピンフ手として考えれば、この時点で一盃口に固執するべきかどうかの判断が必要となります。

同様の流れとして、
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というかたちで待っていたとします。
これはよくある一盃口の前段階です。
2でに4でもくれば、かたちが出来あがる状態ですが、3がくると中ぶくれと呼ばれる状態で、処理の仕方次第で大きな問題を抱えます。
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順子とトイツというかたちに変わり、一盃口から遠のきます。
1手進んだように見えて、実はなにも進んでいない状況もよくあります。
つまり、
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というかたちでしかないためです。
広くなっていそうで、苦しいだけになることもしばしば起きます。
見方を変えると12345のどの牌がきても、かたちとして出来上がる状態です。
ここで単純に3を嫌ってしまうというのは早計となるため、自分の手配と相談してみていかなければいけません。
その分だけ手変わりがしやすい面を持つため、基本形として押さえておき、さらに広がりを作ることが一盃口の活用方法といえるでしょう。

メリットもあれば明確な弱点もある

一盃口を確定させるということも狙っていなければいけないポイントです。
順子としてピンフの相性がいい一方で、役は確定していません。
そこで出てくるのがカンチャン待ちにするケースです。
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この場合には、24でカンチャン3待ちですが、一盃口は確定しています。
ただし、これでも1役しか付きません。
待ち牌も数が減ることになるため、序盤ならば嫌っていく方法もあります。
逆にひっかけられる捨て牌ができるのであれば、有効な側面も出てくる手です。
なによりも3の両側にある2と4が手のうちに2枚あり、捨て牌にも使われていれば、ほかの人は3が使いにくくなります。
その分切られる公算は高くなるため、状況によって使い分けしなければいけません。

この状況からもうひとつ考えなければいけないのは、2枚ずつ必要である点です。
麻雀には4枚しか同じ牌はありません。
一盃口で待つということは、最終待ち牌は自分で持っている以上、必ず1枚減ることになります。
上がりやすさという面でどうとらえるのか、そのときの状況で判断しなければ、上がりにくい役にもつながるのが問題です。
このような条件からも、はっきりと読まれてしまうことも出てきます。
4枚のうち半分を必要とするのですから、捨て牌にははっきりと表れてくるからです。
特に中ぶくれの1枚を見逃さないようにすると振り込む確率が減ってきます。