基本として大事な一盃口
麻雀には、さまざまな基本役があります。
基本役と呼ばれるものは、組み合わせたときの相性が良く、ほかの役を引き上げてくれる役割を持つためです。
出現率の高さも際立っており、出来上がりやすく狙いやすい役になります。
面前でしか成立しないところが弱点ですが、基本形として覚えておかなければいけません。
成立条件は単純で、同じ組み合わせの順子を2組作るだけです。
注意点は、順子であるとみなければいけない点にあります。
七対子と組み合わせることができますが、順子としてみるため七対子とだけは一緒になりません。
そのほかの制限がないところが特徴で、頭もなんでも構いません。
実際の麻雀では、自分で手配をリーパイといって整理することになりますが、このときに間違ってしまうと見逃してしまうことがあります。
広い展開の中から期待できる
トイツとしてみることもできる一盃口は、展開の広さがメリットです。
七対子に変化していくこともありますし、さらに大きく三暗刻へと移るケースも少なくありません。
2組の一盃口が出来あがる二盃口やホンイツ、清一色にも混ざるケースもあります。
ピンフやタンヤオにも相性が良く使い勝手に優れる役です。
狙っていくポイントはいろいろとありますが、問題も少なくありません。
その中でも、待ち牌と中ぶくれの状態は十分な注意が必要です。
どちらかがくれば一盃口というケースが多くなりますが、
このようなかたちで終わってしまうことも出てきます。
順子のためピンフとの組み合わせでよく起きますが、これでは一盃口が不成立な状態です。
ここで、1か4がくることで成立しますが、5が来たときにどうするのかを考えます。
分解すると
という状態です。
ピンフ手として考えれば、この時点で一盃口に固執するべきかどうかの判断が必要となります。
同様の流れとして、
というかたちで待っていたとします。
これはよくある一盃口の前段階です。
2でに4でもくれば、かたちが出来あがる状態ですが、3がくると中ぶくれと呼ばれる状態で、処理の仕方次第で大きな問題を抱えます。
順子とトイツというかたちに変わり、一盃口から遠のきます。
1手進んだように見えて、実はなにも進んでいない状況もよくあります。
つまり、
というかたちでしかないためです。
広くなっていそうで、苦しいだけになることもしばしば起きます。
見方を変えると12345のどの牌がきても、かたちとして出来上がる状態です。
ここで単純に3を嫌ってしまうというのは早計となるため、自分の手配と相談してみていかなければいけません。
その分だけ手変わりがしやすい面を持つため、基本形として押さえておき、さらに広がりを作ることが一盃口の活用方法といえるでしょう。
メリットもあれば明確な弱点もある
一盃口を確定させるということも狙っていなければいけないポイントです。
順子としてピンフの相性がいい一方で、役は確定していません。
そこで出てくるのがカンチャン待ちにするケースです。
この場合には、24でカンチャン3待ちですが、一盃口は確定しています。
ただし、これでも1役しか付きません。
待ち牌も数が減ることになるため、序盤ならば嫌っていく方法もあります。
逆にひっかけられる捨て牌ができるのであれば、有効な側面も出てくる手です。
なによりも3の両側にある2と4が手のうちに2枚あり、捨て牌にも使われていれば、ほかの人は3が使いにくくなります。
その分切られる公算は高くなるため、状況によって使い分けしなければいけません。
この状況からもうひとつ考えなければいけないのは、2枚ずつ必要である点です。
麻雀には4枚しか同じ牌はありません。
一盃口で待つということは、最終待ち牌は自分で持っている以上、必ず1枚減ることになります。
上がりやすさという面でどうとらえるのか、そのときの状況で判断しなければ、上がりにくい役にもつながるのが問題です。
このような条件からも、はっきりと読まれてしまうことも出てきます。
4枚のうち半分を必要とするのですから、捨て牌にははっきりと表れてくるからです。
特に中ぶくれの1枚を見逃さないようにすると振り込む確率が減ってきます。