基本役のひとつとなるタンヤオ
タンヤオは、麻雀の基本役のひとつで、ピンフとともに重要視されています。
役としての構成は、19字牌を含まないことといたって単純です。
2~8の牌をチュンチャンパイ=中張牌と呼びますが、これだけで構成されていることが条件となります。
基本は面前で作ることで、鳴いた場合には喰いタン(くいたん、鳴きタンと呼ぶこともある)と呼ばれ、ルールでありにするかどうかを設定するのが決まりです。
麻雀の上り役の構成をみると2割を占めるとまで言われている役であり、非常に強力な役割を持ちますが、19字牌を含まないというのは、慣れてくれば来るほど難しいことにも気がつきます。
うまく扱えることは上達の基本であり、どこで役を決めるのかも判断力が問われるのは、両面待ちになったときです。
ペンチャン待ちでは、そもそもタンヤオの条件をそろえられませんし、カンチャン待ちもタンヤオの条件をそろえた待ちになります。
シャボも同様ですが、両面待ちになると、19牌を含む可能性が出てくると、タンヤオが消滅する恐れがあるのが重要です。
役が成立しなくなりますが、待ちを広げていけば、どこかでぶつかります。
意図的にタンヤオを作るとなると、簡単に見えてこの役の難しさに気がつくようになるのです。
そのため、リーチを掛けるときには、タンヤオまで含められる状況なのか、ツモったときには消えてしまう恐れがあるかどうかも判断する必要がるでしょう。
特別扱いとなる喰いタン
麻雀の役の中でも、喰いタンは特別な扱いを受けます。
上級者との大きな違いとなって表れますが、喰いタンありになれば、驚くほどの速度で手を作っていくからです。
この速度は、初心者と上級者では圧倒的な違いがあり、麻雀自体を変えてしまい壊してしまうほどのパワーを発揮します。
初心者でも作りやすい役となりますが、鳴くことによるリスクも見なければ、ただ早く上がれるというだけでは失敗することになるでしょう。
シンプルですが、リスクヘッジをしながら作っていかなければいけないからです。
何でもかんでもなきはじめ、むやみやたらに連発する人も出るため、喰いタンを禁止して規制するということも出てきます。
タンヤオがもつ優位性
タンヤオが大きな力を発揮するのは、親のときにあります。
上がりやすい性格を持つ役になるため、連荘しやすいのがポイントです。
さらに得点は1.5倍になる親のメリットも生かせます。
特に上級者が親でタンヤオを使って連荘を狙いはじめると、手に負えなくなることもしばしばです。
逆に連荘阻止をする場合にも、上がりやすいタンヤオは有効です。
トップを独走している親をどうしても流したいときなどにも、タンヤオで素早く攻撃することもできます。
タンヤオはピンフとは違い刻子でも構いません。
ドラがトイツになっており、頭としても使えますし、3枚以上手元にある状態でも構成していけます。
こうしたドラとの相性の良さが、高得点を狙っていく基礎役としての原動力にもつながるといえるでしょう。
ピンフとの相性の良さも重要です。
メンタンピンと称されることがありますが、リーチ、タンヤオ、ピンフの3役のことを指しています。
かたちは自由に選択できるタンヤオと上がり形が限定されるピンフは相性がとてもいい役です。
鳴くことをしなければ、リーチとの相性もいいため、麻雀のセオリーのひとつとしても数えられています。
さらに現在のドラのある麻雀では、高得点が狙いやすいのがメンタンピンの特徴です。
赤ドラを入れているときにも、タンヤオの相性がよく、メンタンピンを作り上げて満貫異常を目指しやすくなります。
順子場だけではなく、刻子場になったときでも、七対子やトイトイなどとの相性も良く、使い勝手のいい基本役として活用されてきました。
タンヤオの弱点
弱点としてみた場合、19字牌を嫌わなければいけない点にあります。捨て牌にはっきりと表れてきますが、あきらかに切られていくことが見分けるポイントです。
これは、なにも19字牌だけではなく、ペンチャン待ちになるようなかたちは外さなければいけません。
端の牌を嫌う傾向が強まることから、対象者の捨て牌だけでも簡単にわかる場合が出てきます。
問題は待ち牌が広い点であり、スジも通用しないケースがあるところです。
両面待ちに限らず構成できますし、ひっかけもできます。
高い打点の役との組み合わせもあり、読み違えたことが大打撃になるケースもある役です。
その反面、タンヤオにこだわったせいで、役がうまく作れなくなることもあります。
喰いタンありで速度を求めたものの、結果的に手が作り切れないというケースは、かなりみじめな状態です。
先を見越した選択が必要で、見込みが甘いときに鳴いたとしても速度が上がらないのがタンヤオの弱点ともいえます。