麻雀におけるスジとひっかけ

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麻雀_

捨て牌とスジ

麻雀では、捨て牌を読むことが振りこまないために必要な条件です。
相手の捨て牌を読まずに振り込みをとめることはできません。
もっとも安全なのは、現在のルール上、切られた現物を切ることです。
フリテンがあるため上がることはできません。
では、現物がなくなったときにどうするのか、ここからが重要です。
べた降りにしなければいけない場面もありますが、うまくかわすことができれば、自分の手牌を伸ばして上がることもできます。

ここで重要なのは、スジと呼ばれる状態です。
勘違いしている人もいるため、ちゃんと確認しなければいけません。
スジは3つあります。

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※画像はテストなんで許して・・・

ですが、これが重要な理由は、自分が両面待ちになったときを考えれば簡単に導けます。
1.4待ち、6.9待ちなどが出てきますが、この待ち牌にあたるのがスジだということがわかります。
麻雀の特性上、順子が3枚で構成されることから、待ちが2.3や7.8となれば必然的に上記の待ちになるため、スジを見ることが振りこまない前提です。

捨て牌を見たときに
5萬が切られた状況の場合、両面待ちとするのであれば、2.8萬はフリテンになるため安全であると考えられるでしょう。
これがスジを読むという状況です。

3萬だけが目立つ状況があったとします。
このときに考えなければいけないのが、6.9萬待ちは成立するという点です。
6萬は安全の可能性があるが、9萬は全く安全という理由がありません。
これはなぜかということを考え直す必要があります。
スジを勘違いしている人に多い状況ですが、3萬を切ったことで、両面待ちであるのであれば、3.6萬待ちはありえません。
ところが、6.9萬待ちはありえます。
スジだから大丈夫と6萬を切ってあたりというケースは完全に勘違いです。
この6萬のことは中スジと呼ばれる牌です。
スジの3パターンを見ると、4.5.6の牌は、このようなケースにあたることから、中スジということで軽快することになります。
切り方にもつながりますが、非常に危険性が高い条件を持つことから、中盤までに切らなければいけないのであれば処理をするというのがセオリーです。
終盤に中スジにあたる牌を切って当たるというのは、当然の流れということになります。

ひっかけという戦術

スジが読めるようになると、下記のような条件では安全であろうという考えが成立します。
2.8萬が切れており、捨て牌全体を見ると4萬は3枚、自分で1枚持っている。ほぼ同じように6萬もほぼ持たれていない。
この条件下では5萬は使い道がないということになり安全という結論が導き出せます。
ところが、なんの周辺条件もなしに2.8萬が切れているから5萬は安全かといえばこれは大きな落とし穴が待っている状況です。

スジが止めるようになると引っかかりますが、あえて2.8萬を捨て、5萬を待つ方法があります。
これをひっかけと呼びます。
両面待ちであるのであれば、中スジであっても2.8萬が切れていれば使えない、フリテンである条件下です。
だからこそ、この2枚を切って5萬のカンチャン、単騎、シャボなどで待つことがひっかけです。
2.4.6.8などというカンチャンが連続するような条件で、あえて2.8を切り5を待つようなかたちもありますし、七対子などで2.8を切りながら5を待つということも起きます。
非常に有効な方法ですが、ここで大切な条件は、リーチを掛けるのであれば、リーチ牌よりも前で準備が終わっていなければいけません。
リーチより前に2.8を切ったのと、リーチ後では意味が全く異なるためです。

リーチより前では、手作りをする段階として必要がなかったことを意味します。
くっつくこともなく、必要ともしなかった、または余ったといったことが考えられますが、リーチ後では単純に当たり牌ではないというだけでしかないためです。
まったく別の条件となるため、リーチ後に切られたものは、ひっかけではあるものの後ひっかけとも呼ばれます。
これをして、迷彩を掛けたとか、ひっかけをしたとか言うのは、非常に恥ずかしいことであり、そもそもの意味が異なることを忘れてはいけません。

麻雀という競技は卓上にすべての情報があり、あとから三味線を弾くようにひっかけのことを言うのは、かなりのナンセンスです。
本当に上がりを目指して捨て牌のことまで考えるのであれば、あとひっかけのようなことで喜ばず、組み立てと道スジを外さないことが必要です。
仮に現在の風潮のように、早期聴牌からの上りを目指す方法だとしても変わりはありません。
逆に鳴けば鳴くほど、こうした情報は卓上に漏れだしていき、読まれて上がれなくなるともいえます。
ならツモれるのかといえば、スジが読めないことで、だれがどこの牌をどの程度持っているのかすらわからないのですから、ツモれる牌でまてることは少なくなるといえるでしょう。
どう転んだとしても、スジを理解できなければ、上達はしないといえます。

ひっかけという戦術

ひっかけは非常に有効な戦術といえますが、マナーとしてもろひっかけはしないということがあげられます。
もろひっかけとは、リーチ宣言牌がひっかけになっているという性格を持つやり方です。
雀荘などによっては、明確に禁止しているところもありますし、メンバーと呼ばれる従業員の方が入る場合には、絶対にしてはいけないと内部ルールで縛っている場合すらあります。
ただし、お客さんはこの縛りを受けないことが大半ですし、競技では利用されます。(団体によっては忌避することはある)

考えなければいけないこととして、リーチ宣言牌のスジは危険である可能性が高く、警戒するのが当然です。
牌効率といったことが叫ばれるようになり、早期の上りを目指す麻雀をする人なら、当然危険と感じなければいけません。
手が悪く、4.6.8と持っていたとき、テンパって4を切りリーチするといったことは当然起きますし、1.5.6と持っていて、1を切ってリーチをするのはあり得るため重要警戒します。
その中でもろひっかけになるというのは、相手を陥れるという意味でもマナー違反とされますが、警戒していない方も悪いことを忘れてはいけません。
早上がりを目指す麻雀を打っているから、そんなことを気にせず打ったというのは、愚の骨頂です。
もう手牌が出来あがっていたから、そこに引っかかったといい続けたりするのも、自分が下手であるという宣言を続けるのと変わりません。

ちなみに私はどうかといわれれば、基本的にもろひっかけはしません。
マナーという面でもしみついている部分がありますし、一巡待つことによって、わかりにくくしながら警戒を油断させつつ切らせることができると考えているからです。
リーチ宣言牌からのスジは危険なのは当然という考えがあるからといえます。

ですが、これも条件次第です。
仮に1.2.6.6.7.8と持っている状況でさらに字牌をトイツで持っていて聴牌しているとします。
順手によっては、1.2を切ることもありますが、うまく5.7を引けるとは限りません。
字牌が三元牌などで鳴いていく方法もありますが、それでは1手遅れます。
鳴いたとしてもドラもなければ、単なる役1になってしまう条件です。
河に5.7が出てきており、引ける状況が薄いとしたら、6でリーチを掛ける可能性が出てきます。
こうなると、ひっかけどうこうよりも、上がれないためにリーチを掛けるという流れです。
これが終盤でかなり負けている状況だったとしたら、この上がりを目指してもろひっかけをするなんてことはナンセンスです。
そもそも打点として考えても上がったとしてもなにも意味がありません。
争っている状況の中で、トップをとるためにここしかリーチを掛けるタイミングがなければ、迷わずにいきます。
ただし、手からもわかるように、打点はわずかになるため、本当に僅差の争いの中でしか出てこない条件です。
逆に余裕があるときなら、このような切り方でリーチは掛けません。
そんな手でリーチを掛けて、捨て牌の選択で苦しめる必要がないためです。
これが条件次第という内容です。
それでも、自分で落ち着くために6を切って1巡待つ可能性はあります。
ルールとして禁止としているのであれば、当然やりません。
しっかりと守ったことで7を切られて、やっちゃったなと思うケースはよくありますが・・・。
私と一緒に打っている方で、よくがっくりしている声が聞こえたときは、こんな状況です。

できる限りもろひっかけは避けますし、自分でも悔しいのでしないということです。
ひっかけはたまたまできてしまうこともありますし、流れで避けられないケースもあります。
ただし、マナーとしてもろひっかけのようなやり方を連発するのは、あまりいいとは言えないと覚えてもらえればいいのではないかと思います。

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